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IDB Investと日本のJICA、中南米・カリブ海諸国における民間投資促進のための10億ドル基金を発表

東京-IDB Investと国際協力機構(JICA)は、JICAが「JICA中南米・カリブ海諸国開発信託基金(TADAC)」設立のために10億ドルを拠出することを発表しました。今回の画期的な取り組みは、IDBとの初の民間セクター向けの基金であり、中南米・カリブ諸国における最大規模の基金として、持続可能な成長を促すプロジェクトへの共同融資を通じ、さらなる民間投資の活性化を目指しています。

中南米・カリブ海諸国は、拡大する資金ギャップに直面する中、IDB Invest(米州開発銀行の民間セクター支援部門)は、Originate-to-Share型ビジネスモデルを採用し、他の開発機関との協力や協調融資を重視することで、民間投資の動員と資本効率の最大化を図っています。TADACは、これらの取り組みをさらに強化するものです。

この枠組みの中で、TADACはIDB Investに更なる資源を提供し、JICAとの共同融資における重複を排し効率化を図るとともに、IDB Investの専門性を活用します。また、相互の合意に基づき、3年後にはファンド規模を15億ドルまで拡大することとしています。

TADACは、IDB、IDB Invest、IDB Labの活動を統合し、響力と規模の拡大を一つの目的とするす新たなアプローチ「IDBImpact+」と整合的であり、民間投資の促進、イノベーションの推進、及びIDB Investの融資能力の向上を可能とします。

「今回の10億ドルファンドは、JICAとの間で継続しているパートナーシップにおける歴史的なマイルストーンを意味します。これは、IDBとの初の民間セクター基金であり、中南米・カリブ海諸国における最大の基金でもあります。双方の資源と専門知識を結集することにより、我々は中南米・カリブ海諸国全体に変革をもたらす体制を整えています。この取り組みは、民間投資を活性化するだけでなく、地域の持続可能な開発、イノベーション、及び経済成長を促進するでしょう」と IDB総裁 イラン・ゴールドファインは述べています。

国際協力機構(JICA)の田中明彦理事長は、この協力の重要性について「JICAは、中南米・カリブ海諸国における根深い社会問題の解決に向けた民間セクターの取り組みを支援することに全力を注いでいます。IDB Investとのパートナーシップによる今回の投資は、地域におけるSDGs達成のための資金ギャップの解消に寄与するでしょう」と述べています。

TADACの創設は、IDBとJICAの協力関係における新たなマイルストーンとなります。JICAは40年以上にわたり中南米・カリブ海諸国で信頼されるパートナーとして、IDB最大の二国間援助機関となっています。

2011年、両機関は協調融資契約を締結し、その後、経済回復と社会包摂のための協力(CORE)枠組みへと発展しました。2024年には、JICAはCOREの資金を40億ドルに拡大し、質の高いインフラ整備、災害リスク削減、ユニバーサルヘルスカバレッジ、貧困削減、及び気候変動緩和などの主要分野における協調融資および共同投資のための資源を大幅に増強しました。

さらに、CORE枠組みを通じて、JICAはIDB InvestおよびIDB Labとの連携を強化しています。たとえば、JICAとIDB Investは、ブラジルのヘルステック企業「Dr. Consulta」に対して2000万ドル以上の共同投資を行い、これによりJICAは中南米・カリブ海諸国における初の株式投資を実施しました。加えて、JICAはIDB Labと連携し、同地域の開発課題に取り組む日本のスタートアップを支援するTSUBASAプログラムを推進しています。

IDB President, CEO of IDB Invest, and JICA President signing the agreement for the new fund, marking a significant partnership for development and investment - Inter-American Development Bank

向かって左から:TADAC信託基金契約調印式に臨むIDBインベストのジェームズ・スクリーベンCEO、IDBのイラン・ゴールドファイン総裁、JICAの田中明彦理事長。

IDBについて

米州開発銀行(IDB)は、ラテンアメリカおよびカリブ海地域の人々の生活向上に貢献しています。1959年に設立されたIDBは、この地域の公共セクターと協力し、持続可能で包括的な開発のためのインパクトのある革新的なソリューションを設計し、実現するために活動しています。融資、技術的専門知識、知識を活用し、26カ国の成長と福祉を促進しています。ウェブサイトはこちら 

米州開発銀行と日本の取り組み

IDBインベストについて

IDB インベストは、民間セクターを通じて中南米・カリブ海諸国加盟国の経済発展を促進することに注力している国際開発金融機関です。IDB インベストは、持続可能な企業やプロジェクトに資金を供給することで、財務成果を実現し、地域の経済、社会、環境の発展を最大化することを目指しています。また、運用資産総額210億ドル、25か国において394以上のクライアントを有し、さまざまな業界のクライアントのニーズに応じた革新的な金融ソリューションおよびアドバイザリーサービスを提供しています。ウェブサイトはこちら 

IDBインベストと日本

IDBラボについて

IDBラボは、米州開発銀行グループのイノベーションおよびベンチャーキャピタル部門です。IDB ラボは、中南米・カリブ海諸国における社会的包摂、環境対策、生産性向上を推進する新たな方法を模索しています。また、資金、知識、そしてネットワークを活用し、初期段階の起業活動を支援するとともに、新技術の育成、革新的な市場の活性化し、既存セクターの触媒化に取り組んでいます。ウェブサイトはこちら

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報道関係者連絡先

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