農業融資−直面する課題と対策

マーク・ウェナー

ラ米は農産物取引で貿易黒字を生み出す唯一の発展途上地域だ。しかし同時に、農業が大きく衰退し、貧困問題が地方で悪化し、さらには地方での正規融資へのアクセスが限られるといった問題にも直面する。そこで近年になって注目を集めるようになったのが農業従事者へのマイクロファイナンスだ。事実、農業融資に高い収益性と持続可能性がある点は過去10年の経験から明らかとなっている。しかしそこには解決すべき問題も残されている。第1に、ラ米地域では危機管理と融資の手法が十分発達していない。第2に、農業従事者が長期貸付を求めるのに対し、実際に提供される融資の大半は貸付期間が1年以下となっている。第3に、貸付金利が名目・実質ともに高いことである。こうした課題を解決するには次の分野での改善が求められる。(1)信用評価技術(2)信用リスク管理(3)情報技術(IT)の活用(4)成長戦略(5)バリュー・チェーン・ファイナンシング(VCF:バリューチェーン内の最大の主体が外部金融で資金を調達し、同チェーン内の他の主体に融資を提供する手法)。(『Micro Enterprise Americas』Fall 2007掲載記事より)

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IDB Sustainability Review 2007−ハイライト−

写真 気候変動:「持続可能なエネルギー及び気候変動イニシアティブ(SECCI)」への2,000万ドルの拠出を承認。同イニシアティブの下で再生可能なエネルギー等の開発・普及が進められる。
「マジョリティのための機会」:低所得者層に雇用機会を提供することで高品質の製品・サービスを実現させるイニシアティブ「マジョリティのための機会」を承認。
災害危機管理:「災害危機管理改善のための行動計画(2005〜2008年)」では災害発生前の支援や危機の事前予測等に重点を置く包括的な融資アプローチを定めた。
バイオ燃料:バイオエネルギープロジェクトへの初の民間部門融資に1億2,000万ドルを投資。バイオ燃料分野での協力促進を定めた米国・ブラジル間での覚書(MOU)を支持する立場も表明した。
障害者支援:障害者の社会参加と経済力向上の促進を目指す8つのプロジェクトに対し過去最高の300万ドルの支援を承認。
水・衛生管理:水・衛生管理制度の改善に取り組む100の都市に対する融資を定めた「水・衛生管理イニシアティブ」を承認。同イニシアティブは2011年までに少なくとも3,000の農村に融資または技術支援を提供することも定めている。(『IDB Sustainability Review 2007』より)