上智大学大学院での講演会
7月6日、鹿戸アジア事務所長は、上智大学大学院にて「国際開発金融機関の役割―IDBとラテン・アメリカ」と題して講演を行いました。今回の講演は、同大学院でも教鞭を取っておられる、小池洋一立命館大学教授の要請によるもので、上智大学で比較文化及び国際関係を専攻する大学院生を主に対象としたものでした。

鹿戸所長より、国際開発金融機関のそれぞれの設立経緯と共通の課題について説明した後、ラテン・アメリカ及びカリブ海地域の地域特性及び最近のマクロ経済状況について概要を紹介しました。また、IDBの組織や役割、重点分野などについて触れ、国際開発金融機関として抱える共通の課題に如何に取り組んでいるか、などについて説明しました。

会場からは、ラテン・アメリカ諸国の左傾化傾向とIDBの援助政策、IDBにおけるプロジェクトの評価や選定方法など、多くの質問が出されました。多くの国際開発金融機関がある中で、IDBがラテン・アメリカ及びカリブ海地域において、今後どのような役割を演じていくのか、その戦略についても、多くの関心が示されました。アジア事務所としては、地域研究者や援助関連の研究者との交流を進めていく上で、今後とも、研究者の卵とも言うべき大学院生を対象とした講演会を開催していきたいと考えています。

ラテン・アメリカ政経学会関西部会における報告
7月14日、鹿戸アジア事務所長は、京都外国語大学ラテン・アメリカ研究所で開催された、ラテン・アメリカ政経学会関西部会に出席し、「IDBとラテン・アメリカ」について報告を行いました。同学会は、年1回全国大会を開催する他、関東と関西に分かれて、それぞれ年1回部会を開催しており、今回の部会には、開催大学である京都外国語大学の辻豊治教授のほか、ラテン・アメリカ政経学会理事長の小池洋一立命館大学教授、神戸大学経済経営研究所の浜口伸明准教授、同大学院国際協力研究科の高橋百合子准教授、など関西地区の研究者の方々が出席されました。

鹿戸所長より、ラテン・アメリカのマクロ経済状況、特に良好な国際経済環境によりマクロ経済が目覚しく改善している一方で、貧困や格差問題に大きな進展が見られない状況について触れた後、IDBが取り組んでいる貧困対策や格差是正のための援助について、MIFや信託基金の役割などを例に説明しま した。また、中進国の卒業問題や、最貧国対策、地域協力の支援など国際開発金融機関が共通に抱える課題と、IDBの取り組みについても説明を行いました。

会場からは、大口の被援助国が中進国として卒業していった場合のIDBの役割の変化や、収益に与える影響などについて質問が出た他、民間部門との協力の現状などについても照会がありました。比較的小人数での会合となったため、突っ込んだ意見交換が可能になりました。

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ラテン・アメリカ政経学会関西部会における報告
マルチドナー防災ファンドに関するビデオ・コンファレンス開催
米州開発銀行(IDB)アジア事務所は、7月31日に、日本のコンサルタント会社等を対象として、IDBに新設された防災ファンド及びマルチドナー防災ファンドについて、ワシントン本部と共にビデオ・コンファレンスを開催しました。

IDBワシントン本部からは、カリ・ケイピ天然資源担当上級専門官、六浦悟朗協調融資担当官、及び堀恒喜コンサルタントが参加し、アジア事務所の事業研究・情報総括の尹 敏鎬が進行役を務めました。

カリ・ケイピ上級専門官より歓迎の辞が述べられ、六浦悟朗担当官がファンドの概要に関する説明を行い、堀恒喜コンサルタントがファンドの基本構造と案件の骨子及び各国の案件を紹介しました。

質疑応答では、(1)防災ファンドに関する金額及び期間、(2)IDBとJICAの協力関係、(3)各ファンドに対するコンサルタント会社の参加可能性、等の質問があり、インターネット配信を利用した迅速な情報提供、及び日本のコンサルタント会社からIDBの各地域事務所への連絡システムの構築等の課題について議論されました。

コンファレンスは、時差の関係で早朝開始となったものの、約20名の参加者が集まりました。今後も、このようなビデオ・コンファレンスの機会を増やし、より多くの日本のコンサルタント会社がIDBプロジェクトへ参加できるよう、活動を促進していく予定です。

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マルチドナー防災ファンド ビデオコンファレンス
韓国向け中南米観光情報誌の刊行記念イベント開催
7月30日、米州開発銀行(IDB)アジア事務所はラテン・アメリカとカリブ海地域(LAC)の在韓中南米大使会(GRULAC)と共同で、ソウルの韓国国際交流財団文化センターにて、韓国の旅行会社、観光団体及びメディアを対象に、「ラテン・アメリカとカリブ海諸国:世界遺産に溢れた神秘の大陸と自然遺産」をテーマに中南米観光情報誌の刊行記念イベントを行いました。

この情報誌は、LAC地域の美しい大自然や長い歴史、そして文化伝統等の豊富な情報をまとめたもので、IDBアジア事務所とLAC大使館が共同で制作しました。

LACは、世界面積の約15%にあたる2,050万平方メートルの広さを所有し、世界に生存する40%の動植物の種が存在しています。また、世界の27%の水資源を所有するこの莫大な天然資源は、世界のエコツーリストと冒険家の注目を惹きつけています。

さらに、この地域固有のマヤ、アステカ、インカなどの多民族が残した壮大な文化、印象的な建築様式が特徴である世界遺産の宝庫、そしてジャンルや年齢を問わず誰もが楽しめる多様なリズムは、人々の心を虜にします。また、様々な食材を用いた美味しい料理、サッカー、野球などのスポーツにかける情熱など、旅行者はこの地域の独特な雰囲気と豊かな歴史に魅了され、人気の旅行先として選ばれています。

この観光情報誌には、こうした豊富な情報が掲載されており、この度の記念イベントでは、大勢の参加者から高い評価を得ました。IDBのファウスト=メディナ次席は、開会の辞において、この観光情報誌がより多くの韓国の人々と企業の興味を惹きつけ、観光ガイドとして貴重な情報源になることを期待すると述べました。

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中南米観光誌の刊行イベント
チリ排出権市場への投資機会セミナー開催
アジア事務所は、2007年9月5日、駐日チリ共和国大使館、国際協力銀行、海外投融資情報財団と共催で、「チリ排出権市場への投資セミナー」を開催しました。同セミナーは、チリ共和国ミチェル・バチェレ・へリア大統領の9月2日から9月5日までの来日の機会に、日本国とチリ共和国との友好関係を深め、これを歓迎するために開催されました。セミナーでは、チリ政府関係機関としてCDM事業を積極的に推進するチリ輸出促進局の関係者等が、チリ排出権市場への投資機会について説明を行いました。セミナーには関連企業などからおよそ120人が参加しました。

セミナーでは、国際協力銀行の斎藤浩理事から、チリと日本の関係について、またCDM先進国であるチリの現状が説明され、日本の関連企業に対してCDMに関する知識とビジネス機会等の紹介がありました。

また、セミナーではプロチリの環境マネジャーであるパオラ・コンカ氏からチリのCDMプロジェクトの紹介、ポッチ・アンビエンタル社のプロジェクト・マネジャーであるルイス・コスタ氏からチリの新しい排出権供給に関して、マナゲレ社プロジェクト・マネジャーのホルヘ・ウルティア氏からはチリの植林事業への投資機会、デューマン社のゼネラル・マネジャーのハイメ・パラダ氏からはLNGと国際排出市場について、ヴィアル・イ・パルマ弁護士事務所のセルヒオ・グスマン営業部長からは、外国からチリへの投資と事業活動のための基本的な枠組みに関する説明が行われました。質疑応答を通してチリの現状と投資機会に関する関心が多く寄せられました。

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チリ排出権市場への投資機会セミナー
中南米経済に関するビジネスセミナー開催
2007年9月6日、米州開発銀行(IDB)アジア事務所は、2007年7月1日から新たにスタートしたIDB本部の組織改革等を説明するため、駐日事務所からアジア事務所への名称変更後、初めてのビジネスセミナーを開催しました。

鹿戸丈夫アジア事務所長からIDB本部の組織改革及びアジア事務所への名称変更、また現状及び今後の方針等の説明があり、続いて、財団法人国際金融情報センター(JCIF)の桑原小百合中南米部長から、中南米の現状と今後の展望について発表があった後、同事務所の尹 敏鎬事業研究・統括担当から日本特別基金等の有効な活用方法、IDBが支援するプロジェクトにおけるビジネスチャンス、及び2005年に新たに加盟した韓国の信託基金について説明がありました。

今回のセミナーには、コンサルタント会社、商社、民間シンクタンク及びNGO等から多数の関係者が参加しました。

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中南米経済に関するビジネスセミナー
韓国ソウルで韓国・中南米貿易投資フォーラム開催
米州開発銀行(IDB)は、9月17日から18日に韓国ソウルのシェラトンウォーカーヒルホテルにて、韓国財政経済部、韓国輸出入銀行、韓国経済人連合会、大韓貿易投資振興公社の共催で、第1回韓国・中南米貿易投資フォーラムを開催しました。

今回のフォーラムは、韓国企業の中南米市場に対する相互理解の促進と中南米企業との交流を通して企業間のパートナーシップ強化を目的に開催され、9月17日のフォーラムでは韓国・中南米両地域を代表する各企業の代表が、韓国と中南米地域の貿易と投資に関する発表と討論を行い、また、投資環境説明会では中南米16カ国の輸出及び投資振興に関する説明会が行われました。

フォーラムでは、韓国輸出入銀行の楊天植総裁による開会の挨拶に続き、基調演説は権五奎韓国財政経済部長官兼副総理及びルイス・アルベルト・モレノIDB総裁が行いました。

第1部の公開討論会では、IDBのロベルト・ヴェルティニ局長の司会により進行し、ブラジルのオデブレヒト社フェルナンド・ドス・サントス・レイス副社長、パナマ運河庁アルベルト・アルマン長官、コロンビアのプロミガス社のアントニオ・セリア社長、及び韓国浦項製鉄の黄副社長が参加し、発表討論を行いました。

第2部の公開討論会では、IDBの豊田アジア地域特別顧問の司会により進められ、ブラジルのCVRD韓国支社長のロベルト・ゴッチャーク氏、アルゼンチンのプルスペトロール社のスティーブン・クロウェル氏、ブラジルMMX社のロドルフォ・ランディム・マチャード氏、韓国三星エンジニアリングの安副社長、韓国大宇インターナショナルの林副社長、ブラジルのペトロ社等が参加し、発表討論会を行いました。

第3部の公開討論会では、韓国のインベスト・コリアの鄭団長、アルゼンチンのモリノス・リオ・デ・ラ・プラタ社のホアン・マヌエル・フォルン副会長、メキシコCEMEXのリカルド・カストロ副社長、韓国LG電子の朴常務、韓国輸出入協会の金会長等が参加し、発表討論会を行いました。

国別投資環境説明会では、IDBから中南米経済に対する巨視的展望と国別投資説明会に対する案内がありました。投資説明会にはラ米・カリブ海諸国より16カ国が参加しました。

9月18日には、中南米両地域から訪韓した約40社と韓国企業との個別事業商談会も開催され、一定の契約が成立しました。

今回のフォーラムには韓国と中南米のマスコミからの高い関心が寄せられ、また、韓国の中南米理解と進出に大きく貢献し高い評価を受けました。

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IDBモレノ総裁(左)、韓国財政経済部権五奎長官兼副総理(中央)、韓国輸出入銀行楊天植総裁(右)
アジア開発銀行によるMobilizing Aid for Trade(AFT)及び
  「人口ピラミッドの底辺層(BOP)と金融機関の役割」をテーマにした会議を開催
アジア開発銀行(ADB)はADB本部のマニラにて、9月19日及び20日に、アジア太平洋地域における「Mobilizing Aid for Trade(AFT)」をテーマとした会議を開催し、米州開発銀行(IDB)のファウスト=メディナ次席がIDBを代表して参加しました。

この会議はアジア太平洋地域の政府や支援者、民間部門の協力を促進する目的で開催され、AFTのニーズを優先させ、またアジア太平洋地域経済の成長と貿易促進のために、AFTを最大限に利用するために必要な情報交換が行なわれ、具体的な議論が行なわれました。

基調講演として、フィリピン共和国アロヨ大統領、WTOのパスカル・ラミー事務局長、ADB黒田東彦総裁がそれぞれ講演を行い、AFTは、アジア・太平洋地域が経済強化に大きく影響し、該当地域の市場経済化やグローバリゼーションに貢献することを述べました。

続いて行われた「人口ピラミッドの底辺層(BOP)と金融機関の役割」をテーマにした会議は、カルメドウ財団、国際金融公社(IFC)、Consultative Group to Assist the Poor(CGAP)及びCiti Foundationの共催により開催されたもので、IDBからはアジア事務所のファウスト=メディナ次席が参加し、またIDB多数国間投資基金(MIF)のトーマス・ミラー上級投資担当官がスピーカーとして発表し、低所得者層に対して民間金融機関が果たすべき役割について、海外送金をテーマに講演を行いました。

出席した講演者からは、人口ピラミッドの底辺層に対するマイクロクレジット提供の必要性に加え、これまで以上に質の高い金融商品の提供、維持可能な手続、正当な金利条件、素早い対応が必要な旨強調されました。

また会議では特に、人口ピラミッドの底辺層に対するビジネス戦略、民間金融機関が低所得者層に届くための条件及び戦略、南米、アフリカ及びアジア各国の低所得者層に対する各銀行の取組みやアプローチ、ケーススタディ等について議論が行なわれました。

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アジア開発銀行による会議
ワシントン本部―コロンビア・メキシコ・アジア事務所4カ国ビデオ・コンファレンス開催
米州開発銀行(IDB)アジア事務所は、2007年9月21日に、IDBに設立された日本コンサルタント信託基金(JCF)の新しいプロジェクトについて、日本のコンサルタント会社等を対象にIDBアジア事務所とワシントン本部、コロンビア事務所、メキシコ事務所の4カ国を繋いでビデオ・コンファレンスを開催しました。

ビデオ・コンファレンスでは、IDBワシントン本部で新しく着任したマルガリータ・バーガーJCF担当課長の挨拶に始まり、最近の動向に関する説明がありました。

参加した日本のコンサルタント会社9社から、簡単な自己紹介が行われた後、コロンビア事務所からは、アンチオキア計画に関する説明が行なわれ、メキシコ事務所からはメトロポリタンと市街地計画のスタディ(FS)に関して説明が行なわれました。

参加したコンサルタント会社からはプロジェクトの実施や調達手続きに関する質問、各社の中南米進出に必要な条件及びIDB地域事務所への連絡方法等について高い関心が寄せられました。

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JCFに関する4カ国ビデオ・コンファレンス
ワシントン本部の多数国間投資基金(MIF)の上級投資担当官トーマス・C・ミラー訪日
米州開発銀行(IDB)アジア事務所は、2007年9月26日、ワシントン本部の多数国間投資基金(MIF)上級投資担当官であるトーマス・C・ミラーによる「ラテン・アメリカにおけるマイクロファイナンスの概観」をテーマにセミナーを開催しました。

鹿戸アジア事務所長の挨拶に始まり、プラネットファイナンス・ジャパンのロン・ベバクア氏から、日本で展開されるマイクロファイナンスの現状と展望に関して紹介がありました。

基調講演でミラー担当官は、ラテン・アメリカの経済開発を背景に高まるマイクロファイナンス機関の重要性、マイクロファイナンスの公的需要に対するMIFの取り組み、及び普及への革新的なアプローチ等について、具体的に説明を行いました。また、ラ米におけるマイクロファイナンス機関の財務実績及び開発の影響、同地域に対する供給サイド及び需要サイドにおける傾向等、MIFのマイクロファイナンス投資における経験等についても説明がありました。

セミナーには財務省の財務総合政策研究所、IMF、ADB等の国際機関と民間研究所、金融機関、NGO、学界、マスコミ等広範な機関から多数の参加者がありました。

ミラー担当官の今回の来日は、昨年末にIDBから出版された「ラテン・アメリカにおけるマイクロファイナンスの概観」の執筆者として、マイクロファイナンスと送金等の関係を紹介するためで、ラ米地域でのマイクロファイナンスの拡大を目指してこれに関連する機関や民間金融機関等との意見交換を活発に行いました。

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MIFトーマス・ミラー上級融資担当官によるセミナー