米州開発銀行アジア事務所では、毎年テーマを変えてラテンアメリカの経済・社会開発に関わるレポートを発表していますが、2007年は、日本(東京・神戸)および韓国(ソウル)において、セミナーを開催しました。
IPESセミナー:神戸大学
アジア事務所は、5月14日に神戸大学経済経営研究所(RIEB)および国際協力研究科(GSICS)と共同で、IDB経済社会開発レポート(IPES)「負債と共存するラテンアメリカ」をテーマにラウンドテーブルを開催しました。神戸大学経済経営研究所高橋所長の歓迎の辞、鹿戸アジア事務所長の開会挨拶に続いて、メディナ-ロペス同次席がレポートの概要について説明し、その研究内容については、直接執筆などに参加した国連貿易開発会議(UNCTAD)のウゴ・パニッツァ氏から発表がありました。この発表に対して、神戸大学西島教授および名古屋大学新海助教授よりラテンアメリカの国家負債の内容とその経過と状況に関するコメントがありました。後半は、神戸大学後藤教授の進行により、国際金融情報センター桑原中南米研究部長から、公的負債の構造とその管理に対してラテンアメリカとアジアを比較した内容が発表されました。この発表に対して神戸大学浜口伸明助教授とパニッツァ氏からのコメントがありました。今回のラウンドテーブルにはRIEBやGSICSで研究活動を行っている大学院生や各国の留学生、神戸大学の他学部からの関係者も参加し、活発な討議が行われました。
IPESセミナー:国際協力銀行(JBIC)
アジア事務所は、5月15日、海外投融資情報財団(JOI)と共同で、IPESの発表会と討論セミナーをJBICの講堂で開催しました。JOIの高橋憲弘事業企画部次長の司会で始まり、アジア事務所の鹿戸所長がセミナー開催の主旨などを説明した後、メディナ-ロペス同次席からIPESなどについての概要説明がなされ、UNCTADのパニッツァ氏より、ラテンアメリカ国家の公的負債の現状と問題点などの指摘や分析発表が行われました。続いて、この発表に対して公開討論が行われ、アジア経済研究所開発研究センター柏原千英研究員および国際通貨基金アジア太平洋地域事務所の李志生次長から、アジア諸国の公的負債問題の現状分析に基づいたコメントがありました。質疑応答では、ラテンアメリカの今後の負債問題の見通しと最近の中南米経済の成長および今後の動向に関して議論が行われました。
IPESセミナー:韓国商工会議所(KCCI)
アジア事務所は、5月16日、韓国のソウルにて、韓国対外経済政策研究院(KIEP)、国際金融センター(KCIF)、大韓商工会議所(KCCI)、韓-中南米協会と共同で、IPESに関するシンポジウムをKCCIの会議室で開催し、中南米諸国の債務の現状と国際金融市場の動向および今後の政策に対する分析と討論を行いました。シンポジウムの開催に際し、韓国側からはヤン・ジョンキュン国際金融センター副所長、日本側からは鹿戸アジア事務所長がシンポジウム開催の主旨などについて説明し、メディナ-ロペス同次席がIPESの概要を紹介した後、同報告書の詳細はUNCTADのパニッツァ氏が説明しました。この説明に関する討論と質疑応答は、KIEPのキム・ワンホ氏が進行役を務め、最初に同報告書に関する分析発表と討論を、KCIFのオー・チャンソック氏と慶熙大學のクワック・ジャエスン教授が行いました。また、GRULACを代表してホンジュラスのウマーニャ大使による挨拶がありました。今回のシンポジウムには、中南米経済に関心を持つ韓国内の中南米専門家、学者、事業家のほか、学生や一般市民なども参加しました。
IPESセミナー:韓国ソウル国立大学
アジア事務所は、5月17日に、韓国のソウル国立大学国際大学院のグローバル研究科会議所にて、同大学院と共同でIPESに関するラウンドテーブルを開催し、中南米諸国の公的負債に関する現状とその影響、および今後の政策に対する分析と討論会を行いました。韓国国際金融学会のパク・ヨンチョル ソウル大学国際大学院招聘教授より歓迎の言葉が述べられ、鹿戸アジア事務所長よりラウンドテーブル開催の主旨について挨拶がありました。メディナ-ロペス同次席のIPES概要説明に続いて、UNCTADのパニッツァ氏より、IPESの内容および詳細について発表が行われました。この発表は、ソウル国立大学国際大学院のリー・キュエウー教授、キム・チョンスップ教授、韓国漢陽大学のパク・テークン教授が討論を行いました。最後に、韓国の外交団長アルフレッド・ウンゴ エルサルバドル大使による挨拶がありました。今回のラウンドテーブルは、国際貿易と金融を専攻しているソウル国立大学国際大学院の大学院生と中南米経済に関心を持つ中南米専門家や学者を対象に開催されました。特に最近の中南米経済の成長と今後の見通しについて議論され、大学院生からはIDBの活動と中南米経済との関係、IDBインターンシップに関する質問などがありました。また、ラテンアメリカとの比較で、韓国の債務危機の経験についても議論されました。
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