IDB域外国会議の開催
米州開発銀行(IDB)は、1月23-24日 にオランダのアムステルダムにて、日本、韓国、欧州諸国など米州大陸以外の加盟国との定例会議を開催し、IDB側からは、モレノ総裁、デ・ファルコ上級副総裁、高橋理事、など本部関係者と共に、鹿戸駐日事務所長が出席しました。また、日本からは、財務省国際局担当の古澤審議官、国際局開発機関課広部課長補佐が出席し、IDBの現下の主要課題である、(1)IDBの機構改革、(2)貧しい人口多数派に対する社会経済活動への参加機会の拡大、(3)持続可能なエネルギー対策や気候変動問題、(4)中所得国へのIDB支援のあり方、などについて、活発な意見交換が行われました。こうした問題は、3月にグアテマラにて開催予定の、IDB年次総会において、加盟国総務を中心に、更に討議される見込みとなっています。IDB域外国会議は、毎年開催されており、来年も1月中旬に、クロアチアにて開催される予定となっています。
日本信託基金担当チームの来日(2007年1月25日PIC)
IDBでは、技術協力のための資金を供与する28の信託基金の管理を行っていますが、その中で日本信託基金は最大の規模を有しています。毎年初めに日本信託基金担当チームが来日し、財務省をはじめとする関係先と前年度の業績や今後のビジネスプランを協議していますが、今年は1月22日からの日程で行われました。また、滞在中にはコンサルタント会社や業界団体、およびNGOとの面談を通じ日本信託基金のプロモーションや意見交換を行い、今後の日本信託基金によるプロジェクトへの日系企業、団体の更なる参加を促すとともに、日系企業などから最近の動向、関心分野を聴取することができました。
NGOを対象にした日本信託基金についての説明会
NGOを対象にした日本信託基金についての説明会
PRODEV担当者による韓国訪問
IDBの戦略的開発のための中期行動計画対外支柱履行プログラム(PRODEV)のコーディネーターを務めるロベルト・ガルシア−ロペスが2月12日〜15日の日程で韓国を訪問いたしました。PRODEVはIDBの借入国政府の運営を改善し、公共資源の効率的な配分を支援する事を目的としており、今回の訪韓により韓国の政府関係者、研究者と今後の協力について話し合う事ができました。具体的には、韓国政府財政経済部(MOFE)、企画予算処(MPB)、韓国国際協力団(KOICA)、韓国開発研究院(KDI)、KEXIMの幹部や延世大学およびソウル国立大学の教授陣にPRODEVのプログラムや今後の行事について説明を行いました。また、この機会を利用して4月16日、17日に開催予定の米州社会開発研究所(INDES)ワークショップ(テーマは開発の有効性)についての案内もいたしました。
PRODEVコーディネーターロベルト・ガルシア−ロペス
PRODEVコーディネーター
ロベルト・ガルシア−ロペス
IDB本部の評価室長による訪日
IDBワシントン本部評価室(OVE)のステファン・クイック室長が、マニラにあるアジア開発銀行(ADB)本部で開催された多国間開発金融機関による会合に出席する途次、2月14日に日本に立ち寄り、財務省の古澤大臣官房審議官(国際局担当)と面談いたしました。その際、クイック室長より、日本信託基金のこれまでのプロジェクトに関する評価作業は順調に進んでおり、近いうちにレポートがまとめられる旨報告が行われました。
IDBワシントン本部評価室ステファン・クイック室長
IDBワシントン本部評価室
ステファン・クイック室長
ビジネスインフォメーションセミナー(ソウル・東京)
駐日事務所は、“IDBプロジェクト:ラ米におけるビジネスチャンス”をテーマに2月14日にソウル、2月15日に東京にてセミナーを開催いたしました。このセミナーは民間企業、NGO、コンサルティング会社、研究機関を主な対象とし、IDBグループがラテンアメリカ諸国に対して行っている様々な種類のプロジェクトの概要および各企業・機関がこうしたプロジェクトに参加するための入札方法に関する説明を行いました。具体的には、IDB本部戦略的開発局プロジェクト調達課(DEV/PRM)フェリックス・フェルナンデス・ピッツィ課長代理がIDBの調達の方針や条件、プロジェクト情報へのアクセス方法、入札に必要な書類などについて詳しく紹介いたしました。また、両セミナーにおいて駐日事務所の職員も参加し、ファウスト・メディナ−ロペス次席がIDBの概要を、そして石田昌彦ビジネス情報担当はIDB日本信託基金の概要について説明いたしました。ソウルセミナーは韓国商工会議所(KCCI)、韓国輸出入銀行(KEXIM)とIDBの共催によりKCCI内の施設にて開催、東京セミナーは海外投融資情報 財団(JOI)、日本貿易振興会(JETRO)、アジア開発銀行研究所(ADBI)、社団法人海外コンサルティング企業協会(ECFA)の協力のもと、ADBI施設内の講堂にて開催されました。
IDB本部戦略的開発局プロジェクト調達課ピッツィ課長代理(KCCIセミナー)
IDB本部戦略的開発局プロジェクト調達課
ピッツィ課長代理(KCCIセミナー)
左から:石田ビジネス情報担当、メディナ−ロペ
ス次席、ピッツイ課長代理(ADBIセミナー)
左から:石田ビジネス情報担当、メディナ−ロペ ス次席、ピッツイ課長代理(ADBIセミナー)
ペルー経済・投資セミナー開催
駐日事務所は、日本ペルー経済委員会及び在日ペルー共和国大使館と共同で、2月20日に東京商工会議所で、ペルーのゴンサロ・グティエレス外務副大臣、アルフォンソ・ミランタ水産副大臣、ルイス・ベガ・ペルー日本経済委員会委員長を招き、ペルーの経済・投資セミナーを開催いたしました。

同セミナーでは、グティエレス外務副大臣から、過去4年間平均5%以上の高成長をしたペルー経済の現状やその安定ぶりと、今後の成長可能性について説明があり、また、質疑応答の中で、中国との貿易協定に関する進行状況や急増した日本からの観光客、ガルシア大統領が今秋にも来日する可能性が明らかになりました。ミランタ水産副大臣からは、輸出力のあるペルーの水産業の現状と養殖活動について説明があり、また、ペルーの輸出企業協会会長も務めるベガ・ペルー日本経済委員会委員長からは、日本企業の投資に適した業種や企業について具体的な説明がありました。日本側は、斉藤浩国際協力銀行理事から、国際協力銀行のペルー向き金融協力について、山田清日本ペルー経済委員会事務総長から、日本ペルー経済委員会の設立経緯とこれまでの開催状況について、鹿戸駐日事務所長から、結びの挨拶も兼ねて、IDBのペルー向け融資などについて、説明がありました。

日本とペルーとの関係については、ペルー大統領の来日が実現すれば、2000年11月以来、7年ぶりになります。また、ベガ・ペルー日本経済委員会委員長と山田・日本ペルー経済委員会事務総長から、1999年5月の第6回開催以来、活動が休止されている日本ペルー経済委員会の再開に対して強い意欲が示されました。また、ペルー側を中心に、両国関係者に対し自由貿易協定(FTA)の早期締結に向けた努力について要望が出されました。

セミナー終了後のカクテル・レセプションでは、ぶどうを原料としたペルーの国民的飲み物、「ピスコ」が、在日ペルー共和国大使館から提供され、出席者の間でペルーに関する様々な懇談が進みました。

注:【ペルー自慢の神の酒ピスコ】(ペルー共和国大使館から提供された説明)「ピスコ」はペルーの伝統的な方法によって作られるブドウ果汁の蒸留酒で、神による美酒といわれています。アルコール度は42度前後で大変強く、体内で燃えるようですが、まろやかな口当たりが特徴です。原料は“ケブランタナ”というブドウで、発酵したばかりのブドウ果汁を濾して、独特の味とピュアな「生命の水」から作られています。
左から:パルマ駐日ペルー大使、グティエレス外務副大臣、ミランタ水産副大臣、ベガペルー日本経済委員会委員長
左から:パルマ駐日ペルー大使、グティエレス外務副大臣、ミランタ水産副大臣、ベガペルー日本経済委員会委員長
鹿戸IDB駐日事務所長による閉会の辞
鹿戸IDB駐日事務所長による閉会の辞
カクテルパーティーの様子(写真提供:在日ペルー共和国大使館)
カクテルパーティーの様子(写真提供:在日ペルー共和国大使館)
新任LAC大使の紹介
この度、ラテンアメリカ諸国の在京大使として新しく着任されました方々が駐日事務所を訪問されましたのでご紹介いたします。
パトリシア・カルデナス・サンタ・マリア
H.E. Mrs. Patricia CARDENAS Santa Maria
コロンビア共和国駐日特命全権大使
パトリシア・カルデナス・サンタ・マリア コロンビア共和国駐日特命全権大使 2007年、コロンビア共和国政府より駐日特命全権大使を任命される。
1983年、コロンビア共和国ボゴタ市ロス・アンデス大学産業工学部学士号取得後、1985年、英国オックスフォード大学大学院において開発経済学修士号を取得。
1982-1984年にはSER 研究所において総務部長を務める。その後、1985-1989年には財務省企画・経済・財務分析室室長を、1989-1992年には同省において大臣顧問を歴任する。1996-1997年にナトゥランディナ社にて業務部国際貿易担当部長を務め、また、1998-2000年にはボゴタ市議会議員を務める。
2001-2006年までコロンビア共和国銀行・金融機関協会(Asobancaria)の会長を6年間務めた後来日、現職にいたる。
スペイン語の他、英語、フランス語に長ける。
ウゴ・パルマ
H.E. Mr. Hugo Palma
ペルー共和国駐日特命全権大使
ウゴ・パルマ ペルー共和国駐日特命全権大使 2006年11月よりペルー共和国より駐日特命全権大使を任命される。
ペルー共和国リマ市カソリック大学において法学士号取得、また、ペルー外交アカデミー国際関係学士号取得する。その後、オックスフォード、ブリュッセル、ワシントン及びパリにおいて修士課程にて学ぶ。1975-80年にはニューヨークの国連本部において国連常任委員代理を務め、1980-82年には駐ユーゴスラビア特命全権大使、1986-90年駐ブラジル、ギアナ、スリナム特命全権大使、1991-95年には駐フランス特命全権大使及びユネスコ常任委員、1995-97年には駐エクアドル特命全権大使、2002年には駐イタリア特命全権大使を歴任した他、1991年及び1997-1998年には外務副大臣を務める。
また、アルゼンチン、フランス、ブラジル、ペルー、メキシコ、ユーゴスラビア、韓国、各国より様々な表彰を受ける。
スペイン語、英語、フランス語、ポルトガル語に長ける。
趣味は読書、クラシック音楽鑑賞、テニス等。
アナ・マリア・エステベス・メルカデル
H.E. Ms. Ana Maria ESTEVEZ MERCADER
ウルグアイ東方共和国駐日特命全権大使
アナ・マリア・エステベス・メルカデル ウルグアイ東方共和国駐日特命全権大使 2006年10月よりウルグアイ東方共和国より駐日特命全権大使を任命される。
1949年1月17日ウルグアイ東方共和国モンテビデオ市生まれ。
1977年、ウルグアイ共和国大学外交学士号取得後、同国外務省に入省。また、1986年にはアルゼンチン公証人大学大学院において国際私法を学び修士課程を修了する。駐日大使前は在アルゼンチン総領事館領事代理を務め(1981-86年)、1987-90年には外務本省に戻り政務局多国間問題課長を務める。その後、在ハンガリー大使館参事官(1990-93年)、在ハンブルク総領事館総領事代理(1994-95年)、政務局アジア・アフリカ・大洋州局次長(1995-98年)、在オーストラリア、総領事(1998-2003年)を歴任、2004-06年には外務省本省にて領事部長を務め、現在にいたる。
スペイン語、英語、フランス語に長ける。
2006年11月にレプラ工業・エネルギー・鉱業大臣訪日の接遇要員として訪日の経験あり。
人事異動(ビジネス情報担当)
この3年間、駐日事務所のビジネス情報担当として勤務しておりました石田昌彦が2007年3月1日より、IDB本部多数国間投資基金(MIF)で開発支援プログラムに従事する事になりました。このプログラムでは、MIFが資金提供するプロジェクトに直接関わり、IDBの政策や運営に携わる予定です。石田の後任として尹 敏鎬( ユン・ミンホYoon, Min-Ho)が事業研究情報総括に着任いたしました。尹は韓国より来日して18年となり、工学と経営の分野での知識と経験を生かして財団法人国際金融情報センター(JCIF)や日本の大学に勤務しておりました。また、経済・金融をテーマにした執筆活動にも精力的に取り組み、特に韓国の金融部門と資本市場に関連した文献を多く執筆しています。日・英・韓の三ヶ国語に通じた尹の着任により、韓国だけでなく日本や他のアジア諸国での今後の駐日事務所の活動展開において幅広い貢献が期待されます。
尹 敏鎬担当と鹿戸駐日事務所長
尹 敏鎬担当と鹿戸駐日事務所長