バルバドス ガイアナ

トリニダード・トバゴ共和国

国名: トリニダード・トバゴ共和国
位置: カリブ海
面積: 5,128km2
首都: ポート・オブ・スペイン
人口: 130万人
政治体制: 英連邦に属する民主主義共和国
公用語: 英語
通貨: トリニダード・トバゴ・ドル

地図
はじめに
トリニダード・トバゴは2つの島で構成される民主主義共和国で、カリブ群島の南の端に位置します。ハリケーン・ベルトからは少し外れており、ベネズエラの海岸線からはわずか10kmのところにあります。かつてはイギリスの植民地で、公用語の英語を130万人の国民が使っていますが、そのルーツはアフリカをはじめ、インド、ヨーロッパ、地中海沿岸、中東、中国と多岐に渡っています。大昔、南米からやってきたアメリカインディアンがトリニダード島に定住するようになり、そこへ1498年、インド航路を探していたクリストファー・コロンブスが到着しました。それ以後、スペイン人やフランス人がやってくるようになり、やがてイギリスの植民地となったのです。トリニダード島の住民は国際色豊かですが、多数を占めているのはプランテーションでの作業のために連れてこられたアフリカ系黒人と、奴隷解放後彼らに代わってプランテーションで働くようになったインディアンです。さらに、マデイラ諸島のポルトガル人、中国人、レバノン人、シリア人などがやってきて、この国の人種構成が一層バラエティ豊かなものになりました。トバゴ島の住民は主にアフリカ系黒人で伝統的にプロテスタントが多く、一方トリニダード島の方はカトリック教徒やヒンズー教徒、イスラム教徒がいます。トバゴ島の植民地化を目指して、オランダやスペイン、フランス、イギリス、さらにはラトビアからも入植者がやってきました。1889年、砂糖を中心としたトバゴ経済が破綻すると、イギリス植民省はこれをトリニダードに併合。これが統一国家としてのトリニダード・トバゴの始まりです。

トバゴ島のストアベイ
トバゴ島のストアベイ
トリニダード、クィーンズパーク球場でのクリケット
トリニダード、クィーンズパーク球場でのクリケット
美しい熱帯雨林
美しい熱帯雨林
伝統的な建築様式のバンガロー
ブッコーリーフのブレインコーラル
トバゴ島のココリーフ
トバゴ島のココリーフ
 
 
 

「虹の顔」といわれるように多彩な景色と博物史を持つこの国は、1つの島が刺激的でエキサイティングなら、わずか船で数分のところにあるもう一方の島はゆったりとくつろいだ雰囲気を持っています。トリニダード島は音楽と祭りの島であり、カーニバル、カリプソ、チャットニーソカ、リンボーダンス、スティールパンが生まれたのもここです。まさに、強烈な生命力に満ち溢れた文化のるつぼといえるでしょう。現在ではどちらの島でも、こうした文化の融合の結果生まれた建築や芸術、ファッション、料理、フェスティバル、音楽などを目にすることができます。

1962年にイギリスから独立した後、トリニダード・トバゴは議会制民主主義に基づいて国家運営を行ってきました。1976年9月には、英連邦所属の共和国となっています。

首都はトリニダード島の北西部にあるポートオブスペインです。政府所在地であり、金融の中心地でもあります。ポートオブスペインの南にあるトリニダード・トバゴ第2の都市サンフェルナンドは産業の首都と考えられています。そのほかの主要都市にはアリマ、チャグアナス、ポイントフォーティンなどがあります。スカボローは行政の中心であり、トバゴ島の中心都市です。

天然ガスと石油の埋蔵量が豊富で、石油化学産業が好調であり、また製造業も堅調なため、近年、トリニダード・トバゴの自由経済は安定した成長を見せています。トリニダード・トバゴはメタノールとアンモニアの生産では世界No.1。美しい海岸や自然のままの熱帯雨林、種類の豊富な動植物など、この国には見るべきものがたくさんあります。さらに、スキューバダイビングやウィンドサーフィンなどさまざまなアドベンチャー、アクティビティも用意されています。気候はどちらの島も熱帯に属しており、昼は気温が高く、夜になると温度が下がり快適に過ごせるようになります。気温は平均で21℃〜32℃。1月から5月が乾期で、6月から12月が雨期になっています。

エコツアー
豊かな自然を持つトリニダード・トバゴはエコロジーに配慮したツアーに適した国であるといえるでしょう。エコツアーにはソフト・アドベンチャー、バードウォッチング、教育エコロジー・ツアー、地域生活の体験、国立公園ツアーなどがあります。自然を楽しむアクティビティにはネイチャー・トレール、トレッキング、キャンピングなどがあげられます。単位面積当たりの生物種の数でトリニダード・トバゴは世界のトップ10にランクされています。記録されている鳥類は433種、蝶は620種、顕花植物/潅木は2,300種、哺乳類100種、爬虫類70種を数えます。トリニダード島には1998年にIslands Magazine Ecotourism賞を受賞したアサ・ライト・ネイチャー・センターや、有名なショウジョウトキが大群で飛来するカロニ鳥類保護区があり、世界中から観光客がやってきます。トバゴ島には西半球最古(1776年制定)の森林保護区メイン・リッジ森林保護区、ブッコーリーフ、ナイロンプールなど、自然の美しさを満喫できる場所が数多くあります。

太古、トリニダード島は南米大陸とつながっていました。そのため大陸の生態系と島独自の生物がせまい地域にひしめき合うようにして棲むようになったのです。山岳地帯の熱帯雨林、マングローブ沼地、河川、海岸、熱帯サバンナなどが互いに接するように広がっています。トリニダード・トバゴの島は、北や南に向かう渡り鳥の重要な通過点になっています。サバンナ地帯はベネズエラの平原地帯の延長であり、トリニダード島北部の山岳地帯は南米山系の支脈に当たります。3月から8月の間は夜になると、トリニダード島北部と東部の海岸に巨大なオサガメが産卵のためにやってきます。有史以前の太古から変わることなく続くこの生命の儀式に立ち会うことは、たとえようのない不思議に満ちた体験となることでしょう。

マトゥラやグランデ・リビエレの海浜保護区で行われるオーバーナイト・キャンプにもぜひ参加してみてください。熱帯の夜空に輝く星の下に寝そべり、打ち寄せる波の音に耳を傾ければ、きっと忘れることのできないすばらしい思い出ができるはずです。低地帯をゆったりと流れるトリニダード島の川はカヤックや野生動物の観察に理想的です。

トバゴ島は初心者からプロ級の腕前の方まで楽しめるスポットがそろった、ダイバーたちの楽園です。スペイサイド、シャーロットビル地区は海の透明度の高さと、自然そのままの姿を保っているサンゴ礁とによって特に人気が高く、また南大西洋で確認されたおよそ300種のサンゴがすべてそろっています。カリブ海沿岸地域は浅瀬が多く、潮の流れもゆるやかなため水中写真の撮影に最適な場所。トバゴ島周辺海域ではマカジキやクロカジキ、バショウカジキといった大型魚類を見ることができます。マッコウクジラやバンドウイルカなどの海洋哺乳類も両島の周辺海域でしばしば目撃されます。

祭りの島
トリニダード・トバゴは宗教的なものもそうでないものも含めた祭りの島と呼ぶことができるでしょう。着飾ったバンドが町をねり歩くカーニバルは最大の祭りであり、カトリックの四旬節が始まる直前の2日間に開催されます。ただし、実際にはカーニバルはクリスマスの直後から始まっていて、仮面をつけたバンドが町に繰り出し、新しいカリプソが発表され、夜にはスティールバンドのコンテストが開催されます。3月になると、イスラム教ではエイド・ウル・フィトゥルによって新年を祝います。インドのヒンズー教社会で春の訪れを告げる行事ホリ・ファグワは、トリニダード・トバゴでも国中のヒンズー教徒たちによって盛大に行われています。人々は色の付いた水を互いにかけ合います。イースター(復活祭)はキリスト教徒にとっては1年間で最初の祭りであり、週末にかけての4日間で最高潮に達します。

宗教とは無関係な祭事としては、5月に小編成のスティールパンのバンドを対象としたパン・ジャズ・コンテストのパン・ラマジャイが開かれます。5月30日は「Indian Arrival Day」です。6月には、預言者モハメッドの孫たちを記念するホセイ(ムッハラム)の祭りが開かれます。トバゴ・ヘリテジ・フェスティバルはかつてのトバゴ島ののどかな生活の見本市や劇、踊り、伝統的フォルクローレ、美術、民芸品、地方の料理などを楽しむことができます。

8月1日は奴隷解放記念日です。8月から11月までは(スティールバンド・ウィークや世界スティールバンド音楽祭、全国ジュニア・スティールバンド音楽祭、パン・ジャズなど)さまざまなスティールバンドのフェスティバルが開催されます。ヒンズー教の祭りディワーリ(灯明祭り)は11月に開催される、息を呑むほど美しいイベントです。スペインやフランスの伝統の証でもあるクリスマスは1年を締めくくる祭りであり、パラン(パランダ)やクレシェの歌をうたって祝います。トリニダード・トバゴにぜひおいでください。アドベンチャーがあなたを待っています。

―IDB現地事務所経由トリニダード・トバゴ共和国政府提供