芸術と技術の融合
イタリア人アーティストが媒体とメッセージとしての技術を探求


ロジャー・ハミルトン

 IDBのワシントンDCにある本部の大きなアトリウムは、イタリアのテクノロジカル・アートの第一人者のひとりによる大きな彫刻作品が展示され、一種神秘的な雰囲気に包まれた。

 巨大なトラバーチン(大理石)のサークルであるこの作品は、円状に配されたローマのテベレ川のサウンドと映像を映しだすテレビモニターを除けば、まるで先史時代の祭壇のようである。『ローマII』と題されたこの作品は、ニューヨークのセントラルパークで催された、ルチアーノ・パヴァロッティのコンサートのエレクトロニック・ステージのデザインも手がけたアーティスト、ファブリシオ・プレッシが制作した初めてのビデオ・インストレーションの一つである。

 作品は、イタリアのミラノで今年開催されたIDBの年次総会に際して、IDBのカルチャーセンター・アートギャラリーが開発情報技術部と共催したdigITALYart(デジタリアート)と題する展覧会に展示されたものの一つである。展覧会では、芸術のみならず、技術でのイタリアのリーダーシップの精神をもって、芸術・科学・コミュニケーションの交点において活躍する3人のイタリア人アーティストの作品を展示した。

 作品が展示されたもう一人のアーティストは、CGデザインの可能性を探求する建築家、セレスチノ・ソドゥである。ソドゥは、1 つの建築テーマを下に多様性を生み出すプログラムを作り出すことで知られている。「建築と都市デザインへの生成的アプローチによって、将来を見通した、都市アイデンティティの様々なデザインが可能になる。それぞれの生成的タウン・デザインは、都市が、その進化コードに従って、刻々と変化していく様を、将来を見通して表現したものである。」とソドゥはIDBの展示会カタログにコメントを寄せている。

 展示を飾ったもうひとりは、インターアクティブ・アーティストのアドリアノ・アバドである。音楽と映像の関係に興味を持つアバドは、哲学的思考の手段としてコンピュータの汎用性を活用する。アバドは、展覧会のカタログに、「コンピュータ・スクリーンの前に座っていると、無限に向かい合っているような感じがする。新しいイメージや新しいサウンドを生み出そうとするときには、自分が何を欲しているかについて最低限のアイディアがあるだけだ。自分を探検家だと考えたい。」と記している。

 カルチャーセンターの館長であるフェリックス・アンヘルによれば、展覧会では、人類の理解と向上に技術を有益に活用した作品が取り上げられた。館長は「もし、そうでなければ他に技術が持つべき目的はあるだろうか。」と記している。

 (原文をご覧になりたい方はhttp://www.iadb.org/idbamerica/index/cfm?thisid=1593をご参照ください。)

 

IDBでの展覧会に展示された作品の一つ、イタリア人ア-ティスト、ファブリシオ・プレッシ作,
『ロ−マU』

 



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