「エクアドル共和国グスタボ・ノボア大統領を
囲む朝食会」セミナー開催

チャンスの国、エクアドルへの投資機会   

 

 2002年3月28日、当事務所は、日・エクアドル親善を目的に来日中のグスタボ・ノボア大統領を囲む朝食会セミナーを、在京エクアドル共和国大使館、日本貿易振興会(JETRO)と共催した。(協力: (財)海外投融資情報財団(JOI)、(財)国際金融情報センター(JCIF)、(社)海外コンサルティング企業協会(ECFA)、(社)ラテン・アメリカ協会(LAS))

 本朝食会セミナーは、エクアドル共和国から、大統領のほか、ハインツ・メレル・フレイレ外務大臣、リチャード・モス・フェレイラ貿易・工業化・漁業大臣、ホセ・マキアベロ公共事業大臣、ガロ・プラサ・パジャレス農牧大臣、マルセロ・アビラ駐日特命全権大使、随行の政財界・マスコミ関係者が出席。日本からは官・民・学からの出席者多数に加え、駐日ラ米各国大使が出席した。(出席者総数約180名)

 日本貿易振興会(JETRO)畠山襄理事長の開会挨拶、マルセロ・アビラ大使による大統領紹介に続いて、ノボア大統領、モス貿易・工業化・漁業大臣による講演が行われた。

ノボア大統領、モス貿易・工業化・漁業大臣によるスピーチの概要は次の通り。

大統領スピーチ

ドル化による経済危機の克服

 ここ数年間にエクアドルは経済面で大きな成果を得ることができた。我が国は98-99年に非常に深刻な金融危機に直面した。国民は、一時希望を失うほどの精神的危機も経験した。しかしながら、その後、持続可能で安定的な経済成長を保証できる構造的・制度的な基盤の確立に成功した。貨幣システムの公式なドル化決定は、財政引締めを可能にし、経済・財政安定化の第一歩となった。ドル化は、財政収支の透明化と国内金融システムの健全化、強化をもたらす構造改革・制度改革を大幅に進展させた。完全な金融システムは世界中どこにも存在しない。金融危機はどこでも起こりうる。 危機にあって、エクアドルはドル化を採用した。社会的・文化的犠牲を払ったが、あらゆる関係機関、制度を動員して、インフレを抑制する通貨の安定を実現させた。このことで、規律という強い武器を獲得した。金融危機を乗り越える手段となったドル化は、過去・現在・未来いずれにおいても国民に利益をもたらしたと信じる。

良好なマクロ経済指標と国際的な資金調達活動の成果

 年間インフレ率は、2000年の91%から14.4%(2001年3月〜2002年2月末の直近 1年間)に低下した。2002年1年間では10%以下に低下すると予想される。景気は大幅に上昇している。2001年のGDP成長率5.4%は、ラ米では最も高いものであった。対外公的債務は、GDP比2000年6月の102%から2001年12月には63%まで減少した。国際社会との関係修復は最も重要な課題の一つであったが、IMFとのスタンド・バイ・クレジット交渉の成功、IMF、世界銀行、IDB、アンデス開発公社に公約した構造・社会改革の履行、民間企業との債務再交渉妥結、パリクラブにおける支払条件正常化合意、国際的に活動する商業銀行からの貿易クレジット枠再確保、これらは、エクアドルの国際金融市場への復帰を例証するものである。

投資環境の改善

 また、国家の近代化が進められている。これまでに結んだすべての協定について、実際の履行に必要な法律を整備することを目指している。その結果、エクアドルのカントリーリスクは低下。スタンダード・アンド・プアーズ(格付会社)は、2001年12月に、我が国に対する見通し評価を「否定的」から「安定的」に上方修正した。

 経済政策の責任ある運営と構造改革は、統合化・グローバル化に組みこまれた国の民間部門活性化に重要である。これらが、経済活動の持続的成長を保証すると考える。慎重な財政運営に特徴づけられる経済運営努力の結果もたらされた明るい経済見通しと構造的・制度的改革の実行は、エクアドルの投資環境を改善し、外国投資にふさわしい国にした。法的枠組の刷新、労働市場の柔軟性、関税合理化、輸入税還付制度導入、各種手続き簡素化、テレコミを例とするハイテク投資市場の開放は、投資環境も一変させた。約10億ドルの直接投資と約30億ドルの間接投資を伴う、国際コンソーシアムによる重質油パイプライン建設プロジェクト開始はそうした投資環境改善の具体的成果と考えている。このプロジェクトにより、エクアドルの石油輸出が倍化する。エクアドルには、石油以外にも、海老、バナナ、花等の輸出可能産品が存在する。石油事業に対する外国投資家がエクアドルの未来に賭けたように、日本企業の皆様にもエクアドルの未来に賭けていただきたいと考える。

 もちろん、経済の多様化・多角化が必要である。エクアドルは石油だけに依存するのではなく、産業多角化の道を目指している。

 また、エクアドル経済の顕著な改善は域内、二国間の貿易関係強化を可能にした。ご承知のとおり、エクアドルは、太平洋地域の実業人が構成する民間国際組織PBEC(太平洋経済委員会)に参加している。97年5月にマニラで開催された第30回国際総会で加盟した。20ヶ国目の加盟であった。このことは、加盟国との活発な交流を目指して、競争力強化を図るエクアドル民間企業の強い決意の表れでもある。経済交流強化にむけた次の目標は、APEC(アジア太平洋経済協力会議)加盟国となることである。これが達成できれば、我々は完全に環太平洋圏の枠組に入ることができる。今日のエクアドルは数年前のエクアドルと異なる。懸案となってきた先住民、貧困、汚職等、政治・社会的問題を克服しつつある。その結果、政治的な安定性も強まっている。民間部門の参加を得て重要な公共投資プロジェクトに取組んでいる。このように投資環境が改善している我が国に、外国投資家はもっと注目して頂きたいと希望している。

投資推奨分野  

 日本の投資家の皆様に、特に次の分野におけるエクアドル投資をお勧めしたい。石油探査・生産・輸送、電力、テレコミ、港湾・空港の近代化、灌漑建設と水資源保全技術による農業インフラ整備、コンセッションによる道路整備、鉱業、農産加工、林業、観光・エコツーリズム、漁業・養殖、住宅建設。

 以上、今日のエクアドルは、大きな可能性を有する国である。投資に対して開放され、貿易・金融等の国際活動が可能な国である。日本と我が国の間の、二国間関係一層緊密化は、我々の目指す目標達成の基盤となる。そのための決意を新たにしていることをぜひご理解いただき、エクアドルに目を向けていただきたい。

モス貿易・工業化・漁業大臣スピーチ  

「活発な経済下での投資チャンス」  

(日本の大学で学んだ経験のあるモス大臣のスピーチは、巧みな日本語による冒頭説明(祖父の代から三代にわたるモス一家と日本の深い関係やみずからの留学時代)も交えて行なわれた。)

エクアドル概観  

 エクアドルは小国(人口約1,300万人、面積約256,000平方km)である。しかしながら、豊かで美しくまた多様な自然、温かな心を持った国民性から、常に高い評価を受ける国である。特に、観光業、林業、漁業、工業、石油開発、インフラ整備といったプロジェクトに大きな可能性を秘めた国である。経済危機も克服しつつある。2001年の経済成長率は世界でもトップクラスの5.2%であった。2002年も2003年も4.5%と、今後も引き続き高い成長が見込まれている。世界的に知られている輸出産品には、石油以外にもバナナ、海老、マグロ等魚類、花(バラ、菊、カーネーション等)、コーヒー、ココア等がある。近年、輸出における石油依存度が下がり、非伝統産品輸出が大幅に増えている。2001年に輸出が最も伸びたのは自動車(韓国からの企業進出)である。

ドル化政策によるマクロ経済の変化  

 GDPは、98年と99年の経済危機により縮小したが、2001年から拡大に転じ、高い成長率を記録するようになった。大統領も触れたように、新しい石油パイプライン建設による大規模投資もある。他方、分野別GDPを見ると石油産業の占める割合(2002年予想9%)は低下。今後も石油依存度はさほど高くならず、持続性のある高い経済成長が見込まれている。最も伸びている部門は建設、通信、運輸である。インフレ率はドル化実施以降、急激に下がっており、今年は10%以下になると予想される。ドル化以降、銀行システムも国民の信頼を増し、預金額が急激に増えている。また、銀行金利が大きく下がったのもドル化政策の成果である。金利低下は、資本コストを下げ、競争力を高めている。ドル化体制の下で、政府は、3ヶ月ごとに具体的目標を設定し必要な措置を講じる、マクロ経済計画、国家輸出計画、国家投資計画を策定している。

 外国からの直接投資受入にも98年から大幅な改善が見られる。主に欧州、米国、カナダからの投資が増加している。アジア諸国からの投資は少額であるが、今回の我々の訪問を機に、日本、その他アジアからの投資が増大することを期待している。今後ともアジア諸国との交流を深め、投資誘致活動に努めていきたいと考えている。エクアドルは投資を保護・保証する枠組を有している。国内投資家と外国投資家に同等の待遇を与えるもので、外国投資家による100%の企業所有権を認めている。また、投資家は自由に国内に居住でき、自由な資金送金を行うことができる。

エクアドルにおける投資機会  

 我々は、外資にとって魅力的と思われる分野について調査をおこなった。その結果は、先ほど大統領が説明したとおりである。また、我々が、特にビジネス・チャンスが大きいと考えているのが、民営化事業である。中でも、特に電力、テレコミの民営化が有望である。その他、炭化水素分野に投資機会がある。コンセッションの対象には、港湾、空港、上下水道が該当する。

 更に、ビジネス・チャンスの大きい観光と工業分野に対する投資には税制上の投資奨励策を設けて、投資誘致を行っている。

 したがって、日本の投資家の皆様にも、有望で魅力的な投資機会を有するエクアドルへの投資をぜひ検討していただきたい。

 

 


 


Copyright,2001(C)